A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「相手に何か目的があるのなら、向こうから接触してくると思うんだ。たから、俺たちはここで待機。ね?」
「でも・・・!」


 ここでじっとして、待つことしか出来ないのだろうか。
 倒れている彩のビジョンが、これだけはっきりと頭に浮かぶのに。
 今すぐにでも、彩を助けないといけないのに。
 だが、悠はゆっくりと首を横に振った。


「諒が動いてる。今回の敵が接触してくる前にあいつがうまく彩を助けられたら、それはそれで御の字じゃない?」


 これだけ見事に、気配すら感じられないような密閉された結界に、彩は閉じ込められている。
 だからいくら諒でも、彩を見付けられる可能性はとことん低いが、この状況で諒がじっと大人しくしていられる訳はない。
 今回は諒も、冷静ではいられなくなっている。
 それを見越して、悠は諒に何も言わなかったのだ。