「ねぇ彩、ここらへんに何入れた?」
「・・・すりおろしりんご」


 あまりの不評さに、半ばいじけ気味の彩。
 だが、美樹の言葉は意外なものだった。


「ほんとにこれ、新メニューにしようか」
「嘘だろ・・・」


 絶句する悠と諒。


「ただし、この一角だけね。あとは使えない」
「おい」


 かくして、彩の意外な行動から、すりおろしりんご入りの生クリームを使った新メニューが誕生したのである。