「あたしも料理に挑戦しよっかな」
「えっ?」
「なんだよ、その嫌そうな顔は」
「・・・いや、別に」
「ふん」


 彩は店に向かった。
 その後ろで、くわばらくわばら、と諒がつぶやく。
 エプロンをかけて店に入ると、彩はすぐ悠と美樹に言う。


「ねえ、あたしにも料理作らせて」
『えっ』
「なんで二人して諒と同じ反応するんだよ」
「おっおまえ、なんでいきなり」


 少したじろぎながら、悠が言った。