A-YA-KA-SHI☆バスター!!

 リビングには、美樹と中川美恵子だけが取り残される。


「ご苦労様・・・大変だったわね」
「いえ・・・」


 美樹は紅茶を両手で包み込むように持ちながら言った。


「あの」


 美樹は、思い切って聞いてみる。


「やっぱりわたし、何か力があるみたい・・・でも、意識して使った訳じゃなくて・・・どうすれば、ちゃんとみんなの役に立てますか?」
「それは、さすがの私でも何とも言えないわね」


 口許に手を当てて、婦人は笑う。
 ここまであっさり言われると、なかなか次の言葉が出てこない。
 困っている様子の美樹に、婦人は苦笑しながら言った。


「あなたが持っている能力は、あなたが使うもの。でしょう?」
「はい・・・」
「これからも、戦いは続くわ。その中で、自分がやらなければならない事をみつければいい。彩みたいにね、ゆっくり、ゆっくりとでいいから」


 美樹は少し考えた。
 自分には何ができるのだろう・・・。