A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「私なんかが来ても、足手まといになるかと思って・・・」
「大丈夫だよ」


 彩が言った。
 悠も諒も、にこやかに黙っている。


「美樹があたし達の為に駆け付けてくれた。これだけで十分。だろ?」


 そう言って、彩は笑った。



☆  ☆  ☆



 四人は、男の子を連れてペンションに戻る。
 この男の子はペンションを経営する夫妻の子供だという。
 まだぐっすりと眠っているので、とりあえず部屋に寝かせて、悠が一応『癒し』ていた。


「じゃあ、あの子は力のせいで、学校で色々辛い目に遭ってたっていう訳か」


 美樹の話を聞いて、少し顔を曇らせて、彩が言った。
 頷いて、美樹は悠が「彩みたいだな」と呟いていたのを思い出した。
 だが、今はそっとしていることにする。
 そこへ、悠が戻ってきた。


「あの子、もう大丈夫。力が消えてる」
「えっ?」
「原因は多分、力を放出し過ぎたから・・・あるいは」


 さっき悠が思い至った、ある1つの可能性。