A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「あはは・・・ごめん、何があったのかさっぱり分からない」


 苦笑する美樹。
 だよねぇ、と一同はため息をついた。
 悠は、さっきのことを思い出していた。
 男の子を助けようとして美樹は飛び降りた。
 悠が見たのは、男の子を抱えた美樹がまっ逆さまに落ちる瞬間、その身体が一瞬光ったこと。
 その途端、攻撃を受けて動けなかった悠の体にパワーがみなぎり、美樹達の落下地点に間一髪で防御壁を作った。
 一方、かなりダメージを受けていた彩と諒にも、 瞬時にして力が沸いてきた。
 その勢いで、あれだけ苦戦していた敵を一気に消滅させたのだ。


(あの力は・・・)


 悠は思う。
 本人は、何も分かってないらしいが。


(もしかして美樹ちゃん・・・)


 ある考えが頭の中をよぎる。
 だが今は、そんなことはどうでもよかった。


「本当はね、もっと叱られるかと思ったの」


 美樹は言った。