無表情。
でも、分かる。
男の子は、泣いている。
「昔の・・・彩を見てるみたいだな」
悠が呟いた。
美樹は悠を見つめる。
『でも、いいんだ』
ここで初めて、男の子は笑う。
年相応の無邪気な笑顔だが・・・悠と美樹には、それがとてもおぞましく感じられた。
『もう、いじめられなくていいんだって。友達もたくさんいるし、物を切り刻んでも、誰にも怒られたりしないって』
「ダメ・・・!」
美樹は男の子に近寄ろうとする。
だが、悠に抱き止められた。
向こうで時折、閃光が走っているのがわかる。
彩と諒が今も戦っている。
だがそれは、この男の子がここでこうしている限り無駄だった。
敵のパワーの源・・・それがこの子の、マイナスの感情。
「なんとかあの球体の結界だけでも解除しないと、あの子ははどんどん奴に力を送ることになる」
でも、分かる。
男の子は、泣いている。
「昔の・・・彩を見てるみたいだな」
悠が呟いた。
美樹は悠を見つめる。
『でも、いいんだ』
ここで初めて、男の子は笑う。
年相応の無邪気な笑顔だが・・・悠と美樹には、それがとてもおぞましく感じられた。
『もう、いじめられなくていいんだって。友達もたくさんいるし、物を切り刻んでも、誰にも怒られたりしないって』
「ダメ・・・!」
美樹は男の子に近寄ろうとする。
だが、悠に抱き止められた。
向こうで時折、閃光が走っているのがわかる。
彩と諒が今も戦っている。
だがそれは、この男の子がここでこうしている限り無駄だった。
敵のパワーの源・・・それがこの子の、マイナスの感情。
「なんとかあの球体の結界だけでも解除しないと、あの子ははどんどん奴に力を送ることになる」

