A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「大丈夫?」
「平気よ。でも」


 美樹は手の甲を押さえ、男の子を見つめた。
 男の子は無表情のまま、じっとこっちを見つめている。
 美樹の胸が傷んだ。
 何かの感情が、頭の中に流れ込んでくる。


『・・・こんなはずしゃ・・・なかったの・・・』


 悲しい。
 寂しい。
 そして、苦しい。


「ごめんね・・・」


 胸を押さえて、美樹は苦しそうに呟いた。


「下がって、美樹ちゃん。俺がやる」


 悠が言って、球体に手をのばす。
 スパークする火花。
 少し顔をしかめるが、何とか堪えて悠はもう一歩、足を踏み出した。
 球体の膜が、悠に襲いかかる。
 だが、悠は自らの身体を、結界で守っていた。
 その結界ですらみるみる刻まれて行くのが、美樹にも分かる。


「悠くん・・・!」


 美樹が息をのむ。


『来るな!!』


 男の子が叫ぶ。