「・・・違う・・・結界じゃなくて、何かもっと、物質に近い感じがする」
「どうしたら助けてあげられるの?」
「分からない。下手に手を出したら、こっちが怪我するよ」
「・・・ねぇ、どうして・・・しっかりして」
美樹は、球体の中の男の子に呼びかける。
すると、男の子はゆっくりとこっちを見た。
「だれ・・・?」
「こっちが分かるのね? しっかりして、今そこから出してあげるから!」
美樹は球体に手を伸ばす。
「ダメだ、美樹ちゃん!」
悠が叫ぶ。
男の子が美樹の方を見ると、球体の一部が剥がれ、美樹の手を掠めた。
「・・・痛っ!」
慌てて手を引っ込める。
悠がその手を取ると、美樹の手の甲にはナイフで切られたような切り傷が出来ていた。
「どうしたら助けてあげられるの?」
「分からない。下手に手を出したら、こっちが怪我するよ」
「・・・ねぇ、どうして・・・しっかりして」
美樹は、球体の中の男の子に呼びかける。
すると、男の子はゆっくりとこっちを見た。
「だれ・・・?」
「こっちが分かるのね? しっかりして、今そこから出してあげるから!」
美樹は球体に手を伸ばす。
「ダメだ、美樹ちゃん!」
悠が叫ぶ。
男の子が美樹の方を見ると、球体の一部が剥がれ、美樹の手を掠めた。
「・・・痛っ!」
慌てて手を引っ込める。
悠がその手を取ると、美樹の手の甲にはナイフで切られたような切り傷が出来ていた。

