A-YA-KA-SHI☆バスター!!

 何もできない自分がここに来たのは、もしかしたら足手まといになるかとも思った。
 だけど、悠は何も言わずに受け入れてくれた。
 美樹にはそれが嬉しかった。
 そしてなんとか1番上に辿り着くと、薄い球体の膜の中に、一人の男の子が立っていた。
 危なっかしい足取りで、美樹はその球体に近づく。
 いつでもフォローできるように、悠も美樹から離れない。


「どうして・・・」


 呆然と、美樹は呟く。
 まだ小学校低学年くらいの男の子が、球体の中に浮かんでいた。
 だが、その顔には表情が全くない。
 まるで、陶器のようなその顔には、生気と言うものが全く感じられなかった。


「どうして、こんなことに・・・」
「近づかないで。俺が」


 悠は、球体に近付く。
 少し手を伸ばすが、すぐに引っ込めた。