A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「どういうこと?」
「俺も、こんなことは初めてだけど・・・多分あの子は、力を持った人間なんだよ。気になるのはあの子を覆っている“気”・・・結界とも違う・・・何だ?」


 会話をしながらも、二人はどんどんジェットコースターに近づいていく。
 その真下に着いて、美樹は上を見た。
 昼間来たから分かる、悠があれだけ嫌がったこのジェットコースターの1番高い場所は地上約30メートル。
 しかもこの嵐だ、風に煽られて足を滑らせでもしたら命はない。


「とにかく行くよ。あれが何だか確める」


 そう言って悠は、梯子を登り始めた。


「わたしも行くわ」


 美樹もそれに続く。


「気をつけて」
「うん」


 悠が手を差し伸べる。
 一瞬、悠の高所恐怖症は大丈夫なのかという考えが頭を過ったが・・・。
 もっと叱られるかと思っていたのだが、悠は何も言わない。