A-YA-KA-SHI☆バスター!!

☆  ☆  ☆



 悠がジェットコースターに向かって走っていると、右の方から声がした。


「悠くん!」
「美樹ちゃん!?」


 立ち止まると、美樹が息を切らせながらこっちに駆け寄ってきた。


「よかった、無事で・・・あの、わたし」


 やっと悠に追い付いて、美樹は上目遣いに悠を見上げた。
 来るなと叱られるかも知れない。


「大丈夫だよ。それより、あそこに行かなきゃ」


 悠の言葉に、美樹は指さされた方向を見た。
 ジェットコースターのレールの一番高い場所に、何かがいる。


「人間?」


 暗闇に目を凝らすと、人だということが理解できた。
 だが、そこから感じる気配は、おぞましい感じがしてならない。
 全身に鳥肌が立つような感覚。


「あれも、アヤカシなの?」
「いや、あの子は人間だよ」
「どうしてあんなところに・・・」
「今回の敵のパワーの源は、きっとあの子だ」


 悠が言った。