この何ヶ月か、四人で一緒に暮らしてきて、とても楽しいと感じる毎日だった。
 少しも嫌な思いはしない。お互いに、認め合っているから。
 自分に何が出来るか分からないけど、例え足手まといになってでも、彼らと一緒にいたい。
 自分だけ、安全な場所で待っているだけなんて嫌だ。
 ここに来てやっと、カクテルバーで彩が言っていた言葉の本当の意味が分かった。
 ただ守られているなんて嫌だ。
 こんなんじゃ、何の為に自分がみんなと一緒にいるのか分からないじゃないか。
 この世界の人間がどうかなるなんて、大きすぎて自分には関係ない。
 でも、大事な友達のためなら、出来る限りのことをしようと思った。
 だから美樹は、行くことに決めた。
 ――・・・大事な、友達のもとへ。



☆   ☆   ☆



 外に出て、美樹は自分なりに神経を集中させる。
 夜の森は暗く、相変わらずざわめいてはいるが。
 みんながどこにいるのか、何故かすぐに分かった。