A-YA-KA-SHI☆バスター!!

「えーうそ、マジ!?」


 彩は立ち上がり、身を乗り出す。


「彩・・・おまえ、わざと揺らしてるだろ」
「そんなことないデスヨ、お客さん」
「誰のモノマネだ・・・」


 そんなやり取りに、美樹は腹を抱えて笑いっぱなしだった。



☆  ☆  ☆



 ひととおり遊んだ後、四人は今日お世話になるペンションに向かった。
 遊園地のすぐ近くにあるペンションで、観覧車から見たよりも、近くで見るとその外観が、美樹は気に入ったらしい。


「かっ・・・かわいい」


 まるで絵本の1ページをそのまま切り取ったようだ。
 だが彩は挨拶もせず、ずかずかと勝手に中に入っていく。


「ちょっと彩!」


 止めようとして、やめる。
 悠も、諒も、そのまま建物の中に入っていった。
 美樹は仕方なく、黙ってみんなについていく。
 中には、中年の品の良さそうな女性が、ニコニコしながら立っていた。