「俺は、夏ちゃんが入学してきた時に、君のハンカチを拾った…。覚えてる?」


「はい。」


「その時に、困った顔をしてた君を見つけた。」


それは、『あのこと』が新にバレていないかと思った時だ。


「は、ハンカチの中にあんなものが入っているとは思わなかった。早く返さなければって思った。」


「…あんなものって?」


「あ、新。ソレを聞くな。」


うわわああああ、新にはバレたくない!


「その時、君に声をかけて、思った。恋をしてしまった、と。君が彼を想っていることに気づいていても、君が好きだ、と。だから…、付き合ってくれないか?今すぐとは言わない。少しずつ、俺を好きになってくれればいい。」