それから数日後──午後17時30分の商店街。 「お疲れさまです」 「!」 背後から突然、声をかけられ驚きつつ鈴木君は振り返った。 「ああ、周防くんか」 ほっとしたように笑みを浮かべて歩き出す。 彼は独り暮らしをしているので、夕飯の買い物をしに来たのだ。 「あ、あのさ」 鈴木君はふと立ち止まり、躊躇いがちに発した。