真っ青な空だった。僕らを丸ごと飲み込んでしまうのではないかと思うくらい。
「………。」
彼女は、屋上の手すりの向こう側にいる僕に最期の吐く。
「………。でしょ?」
僕もそっと彼女に別れを告げる。彼女が大きな瞳に涙をため、にっこりと笑う。今まで見てきた中でも、最も綺麗な微笑みだった。
そして、地面がぐらりと歪み、落ちた。