「え、あの…」

「一人ー?可愛いね」


顔を上げれば、ニコニコしている男の人。耳には、数え切れないほどのピアスが付いていた。
…明らかに、遊んでる。ナンパだ。


「や、一人じゃないんで…」

「えー?友達と遊ぶの?」

「え、と…」


彼氏です。なんて言えなかった。
胸を張って、そんなこと言えなかった。


「やっぱ一人?じゃあ俺と遊ぼう?」

「結構で、す」

「いーから」


ぐいっと肩を引かれる。男の人の力に敵うわけもなく、男の人の胸に顔が埋まる_____と、思ったら。







「……触んな」