寝れるわけがないでしょ、と。
「まあ、寝れるわけもないか」
私の突っ込みと同じことを言ったクルシオさんは、あたたかく笑った。
その笑顔は、ステルラの無事を暗示していた。
「その人たちは?」
「誘拐犯だ」
誘拐……っ!!!
クリュさんの言葉を聞いて、急に身の毛がよだつ感覚に襲われる。
「ステルラは…」
「あとから来る」
それだけ言って二人は行ってしまった。
おそらくあの誘拐犯をどこかへ連れて行くのだろう。
その後にはこれまた人を抱えたデンスとクロが来て、
「ステルラは?」と聞くと「あとから来るよ」と返された。
「あとからっていつ来るの…」


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