「え…あ、はい?」


注意された?え、なんで!?

それに退室って…出てけってこと!?


そこまで怒ることないだろ。


「オルビスにも伝えろ」


「はい」


元帥の横にいた使用人が、すすすす…と俺の横まで来て、耳打ちする。


「テラ・ファミリアの方が、あなた様との面会を望んでおります。
なにやらお急ぎのようです」


ああ、そういうこと。

珍しいこともあったもんだ。


俺は退屈な会議を抜け出せる正当な理由を手にした喜びを噛みしめ、

急ぎの用とは何かと悩みながら席を立った。


会議を中断しているから存分に注目を浴びているわけだが、
やましいことは何もないので関係ない。