「どうやって立ち入り禁止区域に入るかだな」
「さっき言いそびれたんだけど」
今俺が結構かっこよくキメたのにもかかわらず、
デンスが片手を上げて発言した。
「そういえば俺、関係者だった」
そうか。
デンスはルナ・ファミリア所属准佐だったから…。
デンスならセキュリティの前でも認証される。
「これで助けに行けるな!!」
クルシオのやる気に満ちた目は、暑苦しいほど輝いていた。
…ていうかクルシオも行くの?
だいぶ歳じゃん、あんた。
「ステルラの声は聞けたか?」
と、クリュ兄は優しい声を出したものの、
足を床につけているだけでやっとという様子だった。


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