「なにそんなに考えてるの?」


「テストよ。一応復習中」



自分の頭をツンツンッと指でつつきながら言った。
そして平泉君は笑いながら『そっか』と言った。

平泉君っていつも何位くらいだっけ?
5位はキープしてるっけ?
……わからないとこがあったら聞こうかな。



「ほら、みんな席に座れ」



ボォーッとそんな事を考えてたら担任が来た。

ちなみに今は三時間目が始まる。
朝ではなかったんです。


そして転校生は……。



「先生、転校生は来るんですか?」


「来るはずなんだが用事があるらしく──」



バーンッという音でかき消されて最後まで先生の声は聞こえなかった。

みんなは一斉に音がした方に向く。
あたしもその一人。