廉太郎が改まって言葉を続けた。
「まーともかくアレだな。万里は天音に惚れてるワケじゃないんだろうな。」
「当たり前だ。気色悪ぃコト言うな。」
と言い返しつつ……
え?そーなの?
「チラッと見たオマエに自分の理想重ねて盛り上がってんだな。」
「あ~、恋愛初心者のアルアル、だな。付き合ってくウチに幻滅して別れるパターンな。」
拓真が俺に向き直って真面目腐った顔で言う。
「幻滅するまで付き合ってやればどーか。」
「却下する。」
断固拒否ル!!
そんな俺と拓真のやり取りを見ていた廉太郎が、顎をなぞり小さく頷いた。
「…なるほど。確かに一計の余地はあるかもな…」


