たれかれ


内心ひやひやしていると




「おーい、天音!オマエも日直だろ。黒板消すの手伝えよ!」



一人で律儀に黒板を消していた万里に呼ばれた。


友よ、タイミングを心得てんな♪




「おー、悪ぃ悪ぃ。」



これ幸いと、俺は立ち上がって万里の元へ駆けた……




コレが間違いだった。






「「「あーっっ!」」」





びくっ★


後ろで弾けた声に飛び跳ねて振り返る。


三人は無様に腰を浮かせ唖然と俺と万里を交互に見た。







「あ、天音……ば……万里の……」





俺と万里はチラッと目を合わせた。


そして……





がし★

がしっ、がし★




俺はおしゃべり貴史の口を塞ぎ、万里は拓真と廉太郎をホールドし





ダダダダダダッ★





一目散に教室から飛び出した。