たれかれ


***



万里をまんまと追っ払って、俺と千里ちゃんは揃って家から脱出した。

最寄りの公園のトイレに寄って、俺はお着替え。




「んもう。そのまま帰ればイイじゃない。」




トイレの外でぼやく千里ちゃんに、俺は着替えながら力なく笑う。



お母様に絞殺されまんがな。






着替えて外に出る。

雰囲気からしてここでお別れ・・・名残惜しい。





「・・・家まで送ってこーか。」


「ここまで送った私の立場を無にする気?」



・・・だよね。







「んじゃ、お別れのちゅ―――」



ごすっと腹に拳剣食らった。






・・・せめて最後まで言わせて。