私はズカズカと天音に近づいて、天音の手を掴んで立ち上がらせた。



「ほら、映画観賞すんでしょ?万里も観たきゃ一緒に観たら。」



天音の左手に残っていたしゅしゅに自分の手を入れて、繋いだ手。

―――さしずめ手錠のように。




万里も帰ってきちゃった事だし、天音も怯えるし?今日はコレで勘弁してあげるわよ。






そんなこんなで万里を交えた三人で大人しく映画観賞で終わった休日。

でも…ふっふふふ。今に見てなさい、天音。

そのウチ食ってやるから!!




「…な、なんだろ。今、悪寒が……」



邪オーラを感じたか、ぞくっと竦み上がる天音。




チラッと目が合い、私達は万里に気付かれないようにこっそりキスをした。








私に敵わないヘタレ彼氏。

だけど


何よりも私を優先してくれる


その意志は強くて…本当はヘタレなんかじゃない。




誰よりもカッコイイ









私のタレカレ。