「……てか、リビングで何してんだよぉ。」




キスに夢中になっていた私達は不意に聞こえた呆れ声に、揃って顔を向けた。

リビングのドアのトコロにいつの間にか万里がいた。




チッ……もう部活から帰ってきたのかコイツ。





私が忌々しげに万里を睨んでいる隙に天音が逃げ出し、万里に縋りついた。




「わぁ~ん、万里ぃぃ。千里ちゃんが拷問するんだよーっ。俺の理性試されてるっ、堪えた。キス、えろっ!も、ムリ!くるしっ!」



最後は既にナニを言っているものか…天音崩壊。





そんな天音をヨシヨシと宥めながら万里が私に嫌そうな顔を向ける。





「自分の彼氏イジメんなよなー。つか、女が彼氏襲うとか。慎み持てよ、慎みを!」




男の友情大好き男、ウルサイ。





「あ~まねチャ~ン?」



私の優し過ぎるほど優しい声に、天音と万里はびくっと跳ねた。



「「…(こぇー)」」



チッ……ヘタレ共がっ。