たれかれ


箒を握りしめ一人悶絶していた私の視界に華が映った。





『華に取られちゃうかもね~。』



意地の悪い蘭子のセリフにモヤモヤが湧きあがる。


天音と並んだ華…お似合いの二人。




…華は、どー思ってるのかな…





邪魔者がいると話しが大袈裟になっちゃうし、聞くなら今がチャンスじゃない!?




「…あの、華。」


「ん?なぁに?」




手を止め私を笑顔で振り返る華。


その邪気のナイ笑顔に怯みつつ、呟くように続けた。






「あのさ……華は天音のコトどー思ってる?」



「え?」と驚いたような顔で華が私を見詰める。





私は俯いて、見るとはなしに足元の落ち葉を見詰めた。





男の子ってだけで意識しちゃってとっちらかっちゃう華が、天音とはフツーに話せるんだよね。




それって、ひょっとして……