『付き合ってるわけじゃない、けど、その相手のコトすごく好きだから。』



それって……私のことなんだよね。


あの日も物陰で観ていた友人‘sに散々冷やかされたケド。

あんなセリフ面前で言うなんて(実際には覗き見てたんだけど)ハズいヤツ……!





……でもドキドキした。






それにさ…天音の優しさをまた一つ見付けてしまった。



天音だって万里を傷つけたいワケじゃないだろうに、言い難い事をそれでもハッキリ言ったのは優しさだと思う。

万里が変な未練を残さないように。




それと、彼女として聞いてくれって言った万里に応えるように、あの時一度も『俺』って言わなかった。


これまで女装しても自分は男だって主張するように『俺』って言ってたのに。


『私』とは言わなかったけど『俺』と言わなかったのは天音なりの万里に対する気遣いだったと思うのよね。






そういう何気ない気遣いに気付く度に胸がキュンとする。






……て!ナニこの乙女モード!!

私のキャラじゃないってばっ!!