私、崎本和紗(さきもと かずさ)高校2年の17歳。
メイドカフェでバイトをしています!
学校帰りに直でバイトへレッツゴー。
週4店員でございます。
最近流行りのアットホームかつロープライスなメイドカフェでホールのお仕事。
もちろん女の子同士のお客様、
家族でのお客様、
カップルのお客様、
全てのお客様にくつろいでいただける素晴らしいお店です。
「御注文はお間違いないでしょうかお嬢様?」
「あってまーす!、あ
ちょっと聞いてよメイドさん!」
「はい、なんなりと」
「昨日ね、やっとー…」
私がバイトをするこの店は美味しいスイーツなどでも有名。
でも、もっと他の店と違うことがある。
それは、お客様のお話しを聞くこと。
アットホームを追求する店長の仕組みだ。
「んで、そいつまだ浮気してんの!」
「あんたまだつき合ってんの?」
「それは彼氏様はー…」
“聞いてくれるだけでもスカッとする!”
“メイドさんと話せて楽しい!”
そう言ってくれるお客様のために日頃頑張ってます。
そこがこの店の特徴です。
愚痴を聞いてスカッとしてもらうだけでもとても嬉しいのです。
勿論つきっきりではなく短時間。2分とかザラ。
次々とお帰りになってくるご主人様、お嬢様方を笑顔で迎えるのが私達“メイド”の仕事。
「和紗、次キッチン入って」
「ケイト今日シフトいれたんだ。いたんだね」
「俺どんだけ影薄いの…」
「黒子だからしかたないナイ☆」
メイドカフェと言って全員女の子だけではない。
黒子と呼ばれる補佐の男だっている。
それが今へこんでいる“ケイト”。
実は彼とは同じ学校の同級生だったりする。
「今日友達呼んだんだ。もう少しで来ると思うけどな…」
「そうなんだ!」
ケイトは少し苦笑いで言った。
チャラリーン♪
私はまたお客様を迎える。
「お帰りなさいま…。え、え、え?!」
「ちゃんと働いてるかしら?」
「霰さん?!」
私の声に全メイドが振り返った。
