「転校生を紹介する。
入りなさい。」
担任に促されて、
転校生は、姿を表した。
教室が少しどよめく。
「木村 瑞希です。
よろしくお願いします。」
その瞬間、
透明な、あの思い出が、
鮮明に色付いた。
もしかして……
「み…みずきくん……?!」
みずきくん。
あの懐かしい、みずきくんでしょ?
「君、誰?」
あ……れ?
「ごめん、君のこと知らないんだ。
人違いじゃないか?」
そんなの、おかしい。
もしかしてーーーーー
私を、忘れた?
おかしいよ……
「ほら、小さい頃、
一緒に遊んだじゃない…」
目頭が熱くなる。
「ごめん……」
違うのかな?
みずきくんは、
私を忘れたりしない。
その時、
みんなの目線に気づいた。
「ご、ごめんなさい……」
私は、恥ずかしくて、
机に顔を埋めた。
