「なのーっ!!」
私を呼ぶ、声。
「はぁい!!なぁに?みずきくん?」
私も大きな声で返事をする。
「あーそーぼーっ!!」
「いーいーよー!!」
そう言って、
家の階段を駆け降りて外へ出る。
きむら みずき くん。
私の、幼馴染み。
「なの!今日くわがた見せてやるよ!」
みずきくんは、くわがた取りの
名人だった。
「ほんとう!?見る見るっ!!」
みずきくんは、
いつも私に一番に、
自慢のくわがたを見せてくれた。
そして、笑うんだ。
まるで、向日葵のように。
それはどこまでも透き通っていて、
綺麗で、眩しくて、
私は憧れていた。