座敷わらしとわたし


「今日は大変だったねぇ」

どこから煎れてきたのか、お茶をすすりながら座敷わらしが言う。

「他人事みたいに…貴方のせいでこんなことになったのよ」

「でも友人さん達と仲がより深まったでしょ?


「こんな感じで深まりたくはなかったけどね。」

私は溜め息をつく。最近溜め息をついてばかりだ。多分、これからもつくことになるだろう。

「明日がたのしみだねー」

「なんで」

「美月さんや健も一緒に外を教えてくれるんでしょ?たのしみー」

にこにこと座敷わらしは言う。

「呑気だね。」


しかし、その頃の美月はある事を考えていて、呑気にはしていなかった。