「それを…どうするのですか。」


すると、その子はぬいぐるみを頭からかぶりはじめた。

「こうすれば、くまのぬいぐるみみたいでしょ?」

顔が塞がれているので、声がこもったその子の言葉に納得した。

成る程、こうして学校に連れていけばまさかばれることはないだろう。

「そうですね…うん、いいでしょう」

あまり気は乗らなかったが、家を出ていかれては困るので頷いた。