「がっ学校!?む…無理ですよ!みんなに見られたらどうするのですか!」
それだけは、と私は拒んだ。
だが座敷わらしはちゃんと対策を考えていた。
「それならいい方法があるよ!えっと…」
言いながら、その子は居間の座敷の奥にある、押し入れに向かった。
「ちょっと…って家の守り神だしなあ」
勝手に触るな、と言いかけたがそもそもこの子は家の守り神なのだからいまさら、と思ってやめた。
そして
「あったあーー!!」
まるで価値のあるお宝をみつけたかのように喜びながら、その子はくまのぬいぐるみをかかげていた。
いや、そのぬいぐるみは中の綿が抜けていたので、原形がなくなっていた。