｢そんな簡単に言われても…｣

｢だめ？｣

じーっと甘えるようにその子は強請ってきた。

こいつ、私がそういうのに弱いことを知っているな。
｢うっ…だ、だめです！｣


この子を外に出して人に見られたら、間違いなく騒ぎになるだろう。

いや、それほどならないだろうが私には学校があるし、とても退屈というわけでもない。

｢ちぇっ…残念だなあ。いっそ出ていこうかな…そしたらあなたもあなたのお婆さんも事故に｣
｢だめだめだめぇ！!一緒に出掛けよう！ね？だから出ていかないでぇ!｣