声聞くのもイヤ

思い出してしまうから・・・



「セイラ・・・
セイラのことめちゃくちゃ
スキだから・・・

今だって大スキだから

マジで愛してるから」




そんなこと言われても

もう、無理だよ・・・




「私、スキな人がいるから
大スキな人できたから・・・」



驚いた顔で



「ウソだろっ?」




「遅刻するから
学校に行くね」



自転車を走らせる


シュン君のこと
あんなにスキだったのに

今は、顔も声も聞きたくない。



サキとタクを迎えに行き
学校に向かった。



タクは



「セイラ、オレと
付き合ってくれるんだよな!

約束したもんな!」




「タク・・・
私ね~彼氏作らない
まだ無理だから

だから、まだ一人でいい
彼氏作る気ないから」




タクには

スキな人ができた

なんて言えない


言ったりしたら
今まで以上に
私の側にいるような気がして


言えなかった・・・