私は咄嗟に、

圭吾の体を突き放す。

「茉緒?」



「ゴメン…

私、やっぱり圭吾とは、

付き合えない・・・」



「それはアイツのせい?」


「・・・え?」


「茉緒が、新人に魅かれてるのは、

薄々感じてた・・・」


「違うよ」


「違わない・・・

オレは、茉緒が好きだ。

だから、別れるつもりはない」

・・・

とても悲しそうな顔で、

そう呟いた圭吾は、

屋上を出ていった・・・

・・・

どうしていいかわからず、

しばらくその場に、

立ち尽くしていた・・・