「私、彩音さんには勝てない」

「…茉緒?」

「あんたのせいよ・・・

なんであんたなんか・・・

好きになっちゃった・・の・・」


「え?」


・・・

そのままカウンターに、

うつ伏せになった茉緒は、

眠ってしまった。

「あらら、お客さん大丈夫?」

バーテンダーに言われた。

「すみません・・・

お騒がせして・・・

すぐに出ますから…」

・・・

立たせようとしたけど、

眠っているので、

立ってくれるはずもなく・・・

・・・

オレは仕方なく、

おぶって、

タクシーを拾いにいった。