やっと向こうに行った晴香に、

大きなため息をついた。


「赤坂部長、おはようございます」


「あ、おはよ・・・う」


挨拶をしてきたのは、

類だった。

「どうしたんですか、その化粧」

・・・

またしても言われた。

そんなに化粧濃いかしら・・・


「類の気にすることじゃないわ」

そう言ってあしらった。


「絶対、化粧してない方が、

綺麗なのに・・・

元がいいのに、それはダメですよ。

早く、落としてきてください」


「な、何を根拠に?!」

すっぴんなんて、

見たことないくせに、

好き勝手言ってくれちゃって・・・


「普段は、ほぼすっぴんでしょ?」

「?!!」

驚き顔の私に、

意地悪そうに笑った類。