驚くオレに、

茉緒は続けた。





「圭吾を裏切った、

自分への罰。





どんなにアンタが好きでも、

私はもう恋はしない」







そう言った茉緒の顔は、

涙でぐちゃぐちゃで、

抱きしめてやらないと、

倒れてしまいそうなほど、

悲痛で歪んでいた。



・・・

見つめるオレに、

背を向けた茉緒は、

部屋を飛び出した。


オレはそれを、

追いかけることができなかった。