樹海を泳ぐイルカ



正直僕は、そのとき


自惚れていたと思う。



透子の笑顔が
お兄さんではなくて
僕にむけられている事実に。





こんなひょろっちい腕でも、透子を守ってやれるかもしれないなんて



甘ったるい妄想をしていたんだ。