「パパとママがあたしとお兄ちゃんのこと信じたくない気持ちはわからなくないの…」 透子の長いまつげで目元にうっすらと影ができる。 「……だからって!!!だからってそんな……そんなの…傷つけられる理由にはならないよ……!!」 喉の奥がヒリヒリする。 頭の芯がクラクラする。 「……彼方、ありがとう」 透子の笑顔が僕にむけられた。