樹海の奥に佇んでいる廃棄についたとき、額から滝のように汗が頬をつたっていることに気付いた。 足元に汗が滴り落ちる。 僕は肩で息をして呼吸を整えて、真っ暗な薄汚い建物を見上げた。 ―――彼女は、いるだろうか? 汗を拭いギシギシと軋む階段を一気に駆け上がった。