「ごめんね。母さん、少し気分が悪くて授業を受けられなかったんだ」 僕はやんわりした笑顔をみせた。 「それならちゃんと先生に言いなさい……もう本当、どれだけ心配したか……」 母さんが心配したのはいったい、なに? 「ごめんね。まだ少し気分が悪いから休むよ。明日はちゃんと学校にいくから」 僕は青い顔をした母さんの横をすり抜けて二階にある自分の部屋にむかった。