樹海を泳ぐイルカ

僕らは樹海から抜け出して、一息ついた。

疲れきった僕のとなりで透子は呑気に細い髪の毛にひっかかった葉っぱをとっていた。

「ありがとう。ここでいいよ」

「うん。じゃあね」


そう言って透子は、背を向けてどこかへ走り去っていった。



小さくなっていく透子の華奢な後ろ姿を見えなくなるまで眺めていた。