樹海は相変わらず蒼々と多い茂っていて、大樹の吐く酸素が心地よく体内にはいってきた。 僕は連れなる大木をすり抜けて走った。 奥へ、奥へ、奥へ─── 足を止めたのは、いつも透子と過ごしていたあの廃墟。 僕は肩で呼吸をしてそこで立ち尽くす。 耳を塞ぎたくなるような機材の音が樹海に響く。ブルドーザーらしき車が柱をひとつひとつ崩していく。 クレーン車が壊された鉄板を運んでいる。 取り壊し作業が始まっていたのだ。