これ以上、声を掛けられる雰囲気でもなく私は逃げるように自分の部屋から着替えを取りバスルームへと逃げた



お風呂から上がると賢治の姿は無く寝室の扉は堅く閉ざされている



タオルで濡れた髪の毛を拭きながら、ふとリビングのテーブルを見ると灰皿には煙草の吸殻が溢れている



煙草吸うんだ…



吸殻をゴミ箱に捨て換気しようとリビングの窓を開けた



この家はリビングからバルコニーがつながっており、そこから見える夜景もとても綺麗だった



バルコニーに出ると夜風が気持ちよくお風呂上りの火照った体を優しく包みこんでくれる



気持ちいい…




それとは反対に結婚に対する不安は私の中で大きく膨らんでいった