蜂蜜の入ったガラスの容器にスプーンを入れて蜂蜜をすくうと、パンケーキの上にかけてくれる。


「いただきます」


ライアンが席に着いたところで、二人で食事を始めた。


「おいしい」


ふわふわのパンケーキに、ライアンお手製の玉ねぎドレッシングがかかった野菜サラダを食べると、朝から元気になれる。


「ライアンって、本当に何でも出来ちゃうよね。一人で生きていける感じ」


「まあ、生きていくには困らない程度の知識は身につけてるつもりだけどな」


「私より仕事も料理も出来るから、エリート社員にもなれるし、主夫にもなれちゃうよね」


「美亜が仕事辞めたいって言うなら俺はエリート社員になるし、主夫になってって言うなら主夫になる。俺の世界は美亜中心で動いてるからな」


そう言ってライアンは笑顔を見せると、食べ終わった食器を持って席を立った。


シンクに食器を置いて、また私のところに戻ってくる。


「もういいのか?」


「うん」


ライアンのご飯は美味しいし元気になるけど、朝はどうしても食欲がなくて全部は食べられない。


「ジュースだけは飲めよ」