「いつも一人で起きれてるもん」


「どこが。いつも俺が起こすまで寝てる、眠り姫のくせに」


「そんなことないよ」


そう言って、ライアンに抱きつく。


「なんだ。寂しかったのか?」


「聞かなくたって分かってるくせに」


フッと鼻で笑ったライアンが私を子供のように抱き上げ、寝室を出て行く。


「ああ、知ってる。一生懸命で頑張り屋、だけど泣き虫で、そして甘えん坊」


リビングに入り、食事をするテーブルの私が座っている椅子を引くライアン。


「俺はそんな美亜が大好き。好き過ぎてたまらない」


チュッと唇を奪ったライアンは、そっと私を椅子に下ろしキッチンに向かった。


「どうぞ、お姫様」


少しして戻って来たライアンは、私の目の前にパンケーキの乗ったお皿と野菜サラダ、オレンジジュースを置いた。


「蜂蜜でいいか?」


「うん」